自家製甘酒で冬も元気に!甘酒の楽しみ方や使い方

飲む点滴とも呼ばれる甘酒。美肌や健康維持に欠かせない栄養素がたっぷりで、温かい甘酒は体を温めてくれるのでこの季節にぴったりな飲み物です。発酵料理教室「えりの食卓」を主宰する石橋絵理さんに、保温調理で簡単に作れる甘酒レシピや、甘酒の魅力を教えていただきました。

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石橋 絵理

石橋 絵理

(いしばし・えり)

「食で人生を豊かに」をテーマに、料理教室主宰やフードコーディネーター、レシピ開発など多岐にわたって活動。自身の料理教室「えりの食卓」では、手前味噌、本格キムチ、甘酒、発酵調味料などを作り、スタイリングや撮影も含めたトータルレッスンを展開している。
Instagram:@japanese.fermentedfoods

甘酒は古くから日本で親しまれている発酵飲料です。お正月やひな祭りのお祝いで温かい甘酒がふるまわれることが多く、冬の飲み物のイメージがあるかもしれませんが、夏に冷たく冷やした甘酒も美味。栄養価が高く「飲む点滴」とも呼ばれる甘酒は、冬に飲めば体を温めてくれ、免疫を高めてくれることから風邪の対策に、夏に飲めば汗で失われたビタミンやミネラルの補給や疲労回復にと、一年中私たちの元気な体づくりを支えてくれる飲み物です。

発酵料理教室を主宰し、欠かさず甘酒を作っている石橋さんにも甘酒の魅力をお聞きしました 。

▲発酵料理教室を主宰する石橋絵理さん

「ブドウ糖、アミノ酸、ビタミンB群、ミネラルが豊富な甘酒。酵素の働きで腸内環境を整えてくれ、毎日飲むことで免疫力を高めてくれます。健康にも美容にもいい飲み物なんですよ」(石橋さん)

ノンアルコールなのでお子さまや、妊娠中・授乳中のママでも安心して飲める甘酒。赤ちゃんも離乳食後期頃から少しずつ飲ませても大丈夫、と石橋さん。

作り方を覚えて家に常備できれば、飲む習慣ができて家族で健康対策ができそうですね。しかも自家製ならコスパもいい! それでは石橋さんに基本の甘酒の素の作り方を教えていただいたので、紹介します!

甘酒にはいろいろな作り方がありますが、石橋さんのレシピは、米こうじとおかゆを使った「甘酒の素」です。

「もちろんできあがりをそのまま飲んでもいいですし、お水やお湯で割って飲んでもOK。調味料として、お砂糖代わりに使ってもOK。わが家では常に甘酒が冷蔵庫に入っていて、飲んだり料理やお菓子作りに使ったりしています」(石橋さん)

甘酒は発酵飲料なので、作るときは温度管理がポイントになります。そこで登場するのがシャトルシェフ!

▲左が保温容器、右が調理鍋

今回は、乾燥米こうじを戻すとき、おかゆを作るとき、甘酒の素を作るときの3つのタイミングでシャトルシェフが大活躍。お鍋を火にかけっぱなしにせずにシャトルシェフで保温しながらじっくり発酵させていくことで、酵素が活性化されて、甘くて美味しい甘酒が作れるのです!

  • 米 1合
  • 水(おかゆを炊く用) 1L
  • 乾燥米こうじ 200g
  • 水(米こうじを戻す用) 250ml
▲写真の水は、米こうじを戻す用のみ

【下準備】250mlの水を温めて60℃の湯にする。シャトルシェフの調理鍋に米こうじを入れ、60℃の湯を入れて混ぜる。混ぜた後、平らにして、3時間ほど保温容器で保温する。

※米こうじを戻し終わったら、次はおかゆ作りにシャトルシェフを使います。米こうじはボウルなどに移して冷蔵庫に入れてください。

【1】洗った米をシャトルシェフの調理鍋に入れ、水1Lを加え、20分浸水させる。

【2】浸水後、調理鍋にフタをして強火にかけ、沸とうしたら中火にし、5分炊く。吹きこぼれそうならフタを開けて調整する。

【3】調理鍋を保温容器に入れて45分保温する。

【4】おかゆができあがったら調理鍋を保温容器から取り出し、60℃まで冷ます。戻した米こうじを入れて混ぜる。調理鍋を保温容器に戻し入れ、4時間置く。

▲米こうじを入れてしっかり混ぜ合わせたら、保温容器のフタをして保温

<石橋さんのワンポイントアドバイス>
「おかゆの温度が高いとこうじの酵素が死滅してしまうので、おかゆは60度まで冷ましてください。ただ、50度以下まで冷めてしまうと酵素の働きが鈍くなってしまうため、冷めすぎてしまった場合は、調理鍋を火にかけて60度まで温めてくださいね。」

【5】調理鍋を保温容器から取り出し、再度弱火にかけて60℃くらいまで温める。調理鍋を保温容器に戻し、さらに4時間置く。

▲再度保温するときは60℃になるように調整

<石橋さんのワンポイントアドバイス>
「シャトルシェフの保温容器に入れても4時間ほど経つとどうしても温度は下がってきます。ぬるいと甘くなるのに時間がかかってしまうので、途中で火を入れて温度を60℃に上げておくことが大事です!」

2回目の保温も完了したら、甘酒の素の完成です!

8時間も保温するなんて1日がかりの作業ですが、余熱を使った保温調理なので実際に手をかけている時間は案外短くて済みました。

完成した甘酒の素。冷蔵保存なら約5日間持ちます。保存するときは、口が細い縦型の清潔な瓶がおすすめ。中身が出しやすく、冷蔵庫の中で場所も取らなくて便利です。

また、冷蔵保存で飲み切れない場合は、冷凍保存をしましょう。冷凍なら約1ヶ月保存可能です。

「冷凍保存する場合は、ジッパー付きのナイロンバッグに入れて、平らにし、板状に保存しておくといいですよ。板状であれば、必要な分だけ割って、解凍して使うことができますので」と石橋さん。

甘酒を解凍する場合は、冷蔵で解凍しましょう。60℃のお湯を加えて溶かしてもいいですね。70℃を超えると酵素が死滅するので、火にかけて解凍する場合は、温度管理に気を付けてください。

今回、石橋さんに作り方を教えていただいたのは、甘酒の素。もちろんこのまま飲んでもいいですし、つぶつぶが気になるならミキサーにかけてなめらかにしてもいいそう。甘くて濃厚なので、お湯やお水で割るなど、甘さやとろみはお好みで調整すると飲みやすそうです。

「牛乳で割っても美味しいですし、私は炭酸で割って飲むのが好きなんです。夏は冷やした甘酒の炭酸割りをよく飲みます。少しシュワッとしてマッコリのような感じになります」(石橋さん)

甘酒の炭酸割りなんて美味しそうですね!

料理に使うなら、火を入れずに作れる和え物がおすすめ。石橋さんがよく作るのは、甘酒とお酢などで野菜を和えたものだそう。また、火を入れると酵素の恩恵はなくなりますが、炒め物の風味付けに甘酒を使うこともできます。甘酒を加えることで、砂糖を使わなくても自然な甘みを出すことができるので、ダイエット中の方にぜひ試してみていただきたいです。

「焼き菓子にもお砂糖の代わりに甘酒を使うこともありますよ。仕上がりがしっとりするので、パウンドケーキを作るときはぜひ甘酒を使ってみてください!」(石橋さん)

飲み方もいろいろで、飲む以外に料理やお菓子にも使える甘酒の素。発酵させるため時間はかかりますが、それほど難しくはないので、ぜひシャトルシェフで甘酒を作ってみてはいかがですか? 自家製甘酒でパワーチャージして、この冬も元気に乗り越えましょう!

撮影:山下コウ太
編集:Nadia 株式会社

糸井朱里

糸井朱里

WEBやSNSのディレクター/ライターとして活動中。得意ジャンルはグルメ、子育て、女性のライフスタイル全般。

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